Part1~Part10

ハーブ解説 過去記事まとめ Part2

今回改めて紹介するハーブは、イギリスの名作童話ピーターラビットにも登場したカモミールと、鉄分やミネラルが豊富に含まれているネトルの2種類です。

Matricaria chmomilla

読み方:マトリカリア・カモミラ

一年草と多年草を含む4種類のみの小さな属で、リンゴのような香りが特徴です。こちらの品種は花のみが香り、花床の中は空洞となっています。高さは60cmまで成長し、花弁が反り返っています。

利用部位:花

料理

パンやクッキーに焼き込むことで華やかな香りをプラスすることができます。クッキーのレシピも載せておくので興味のある方はこちら

ハーブティー

フレッシュだと甘い香りの中に爽やかさがあり、ドライだと甘い香りがより強く際立ちますがクセがなく飲みやすいため、ハーブ初心者の方に是非オススメしたいハーブティーです。

リラックス効果に加え、食べ過ぎや飲み過ぎといった胃腸の不快感や、何も食べる気力がないときなどにも役立ちます。また、作用が穏やかなため子供から老人まで安心して飲める点もおすすめできる点です。

薬用

ハーブティーとしてだけでなく、婦人科全般の疾患に使われます。また、浸出液を傷や日焼け、ものもらいなどに湿布剤を外用として用いることも可能です。

個人的におすすめしたいのは、冷ましたカモミールのハーブティーをコットンに染み込ませ、目に当てることで目の疲れを改善する即席アイマスクとなるので、パソコンやスマホなどで目を酷使してしまっている方にオススメです。

実用

ヨーロッパの化粧品に数多く処方されるほか、フェイシャルサウナやローション、シャンプー、リンスといった日用品からクリーム、軟膏といった医薬品にもなる、非常に用途の多いハーブでもあります。

栽培

日当たりの良い乾燥気味の環境を好み、3月~4月の春先か9~10月の初秋に種を蒔きましょう。秋にまくほうが株が大きくなり収穫量が増えます。また、こぼれ種で増えるほど丈夫ですので、簡単に育てることが可能です。

植物の連作障害や害虫防除対策に混植したり、刈り取って他の植物の周囲に敷けば敷き藁の代わりになります。また、弱った植物の近くに植えれば元気を取り戻したり、アブラムシなどの害虫を自身に付かせたりすることから、かつては植物の医者と呼ばれていました。

学名の語源Ⅰ

Matricariaは「子宮」Matrixと「母」matherの2つの単語が合わさった意味です。Chamomillaは「背の低いリンゴ」を意味します。

ジャーマンカモミールの歴史

古くから利用されているハーブの一つで、先史時代までさかのぼります。当時のメソポタミアの王国バビロニアでは負傷した兵士の傷を癒やすために使われていました。古代エジプトでは最後の王妃、クレオパトラが美肌やリラックス効果のために入浴剤として用いました。

欧州の古い文献では線虫類の繁殖を防ぎ、土壌の力を高めるとして玉ねぎと混植されるていました。また、日本に到来したのは江戸時代とされ、草木図説に記録が残っています。

Chamamelum nobile

読み方:カマメラム・ノビレ

ジャーマンカモミールと違い、こちらは花床は詰まっているのでどちらか見分けがつかない場合は花を割いて判別するのが良いでしょう。もう一つの違いとして、こちらは葉っぱも香りがあるのが特徴で、高さも15cm程で多年草というのも特徴です。

利用部位:全草

料理

ジャーマンカモミールよりも苦味が出やすいため料理にはあまり使われませんが、ベネディクティン酒やマンザニラ酒といったハーブリキュールのフレーバーとして活躍します。またスペインでは、花の苦味をシェリー酒に用いるそうです。

薬用

主に消化器系に有効に働き、疝痛、朝起きたときの吐き気、ストレスによる消化不良、月経痛、不眠、小児の発熱、喘息、気管支うっ血用の吸入剤、アロマセラピーなどに利用されます。

外用として皮膚のただれや痛みに有効なほか、怒りやカフェインの取り過ぎによる諸症状のホメオパシー療法にも使用されます。また実用的な使い方としてオイルは髪の艶とうるおいを保つ美容液に使われます。

カマズレン・ビザボロール

カモミールの薬効を説明する上で欠かせない成分で、どちらもセスキテルペン類に属しており、ローマンカモミールに含まれるカマズレンは消化を助ける物質であると同時に抗菌作用などを含み、ビザボロールは前述の作用に加えて抗炎症作用があります。

歴史

イギリス最初の本草学者「ウィル・ターナー」は女王に自身の本草書を献呈し、、カモミールの花を「輝くような見事な黄色」と表現し、古代エジプト人が聖なる花として崇められ、万能薬として信じられていたことに触れました。

日本に到来したのはジャーマンカモミールと同じ時期だとされ、江戸幕府がオランダから取り寄せた60種類のハーブの中に含まれていて、当時は「カミルレ」と呼ばれていました。

学名の語源Ⅱ

chamaemelumは「葉を強く踏むとリンゴの香りがする」というギリシャ語に由来し、nobileは「高貴な・気品のある」という意味です。

カモミールまとめ

ハーブティーとして飲む場合はジャーマンカモミールを、入浴剤や精油を取りたい場合はローマンカモミールと使い分けをしましょう。

学名:Urtica dioica L

高さ30~50センチほどの高さで、葉や茎に触れると赤く腫れてしまいます。これは棘毛と呼ばれる棘があるためです。また、学名の由来はアングロサクソン語で「針」という意味に由来し、茎からとれる繊維が裁縫や布づくりに利用されたから。という説もあります。

薬効が発見されたのは、古代ギリシャ時代です。後にヨーロッパ諸国で重要なハーブとして大切にされてきました。ネトルはアングロサクソン語で「針」という意味で、茎からとれる繊維が裁縫や布づくりに利用されたから。という説もあります。学名の由来はUrticaはチクチクするというラテン語に由来しており、dioicaは雌雄異株という意味です。

利用部位:葉

料理

若葉を茹でてほうれん草のように食べることもできます。茎や葉には棘があるので、食す際には必ず火を通してから食べましょう。

健康

抗ヒスタミン作用があり、アレルギー症状の緩和に役立ちます。さらに、鉄分を多く含むため、貧血予防や血液の浄化に役立ちます。

栽培

  • 気 温・・・高温多湿に弱い為、風通しの良い土壌で育てましょう。
  • 害 虫・・・風通しが悪いとカイガラムシが付きやすいです。
  • 注意点・・・匍匐性の根で地面を侵略するので、庭には植えないように。

あとがき

今回はカモミールとネトルの2種類を改めて紹介しました。

カモミールはハーブティーにすると飲みやすく、他のハーブとブレンドする際にも有効なので、ハーブティーをこれから飲んでみたいという方にもおすすめです。また、クセの強いローズマリーなどのハーブと混ぜることによって、飲みやすくしたりすることもできるという点もカモミールを勧めている点です。

ネトルは何度も書いていますがミネラルや鉄分が豊富に含まれているため、普段の食生活では中々補給できない成分を簡単に摂取することもできるので、日常生活にこのハーブを取り入れてみてはいかがでしょうか?

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今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。拙い記事ではありますがこれからも書き続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

参考文献リスト

・ハーブのすべてが分かる辞典 ナツメ社 ジャパンハーブソサエティー
・ハーブの歴史百科 原書房 キャロライン・ホームズ
・ハーブの歴史 原書房 ゲイリー・アレン
・ハーバリストのための薬用科学 フレグランス・ジャーナル社 アンドリュー・ペンゲリー
・ハーブティー辞典 池田書店 佐々木薫
・ハーブ大全 小学館 リチャードメイビー
・ハーブ大百科 デニ・バウン 誠文堂新光社
・エッセンシャルオイルデクレファレンス 第6版
・エドワード・バッチ著作集 BABジャパン エドワード・バッチ

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