過去記事のまとめ

ハーブ解説過去記事まとめ Part13

今回改めて解説するのはスリパリーエルム、ソーパルメット、チコリ、ウコンの3種類です。

Ulmus rubra

読み方:ウルムス・ルブラ
高さ18mまで成長し、幹は凸凹していて、長い葉の縁はギザギザしています。

和名はアカハルニレという名称です。利用部位は外側の皮を取り除いた内皮で、マロウ同様粘液質が豊富なのも特徴の一つです。

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各種利用法

料理

滋養食としての一面もあり、健康回復の助けにもなります。また、シナモンとナツメグを合わせたものは子供の健康食品となります。

健康

マロウなどと同様に粘液質を豊富に含んでいるため消化器官の炎症に効果的です。そのため胃炎、胃潰瘍、胃酸過多といった粘膜の炎症や潰瘍性大腸炎、下痢、便秘などにも幅広く使うことができます。また、外用にも利用でき、皮膚軟化作用として、おできや吹き出物に有効です。

Serenoa repens

読み方:セレノア・レペンス
その名前の通りノコギリのようなギザギザした葉が特徴で、服や皮膚も簡単に切れてしまうほど鋭利なのです。

産地は主に西インド諸島やアメリカ西海岸で、ジョージア、アラバマ、サウスカロライナに自生し、特にフロリダ州では「パルメットの茂み」と言われるほど広大な藪が広がっています。

薬効があるのは実で、8月と9月に熟し、手で摘み取られた後洗浄と乾燥を経て、サプリメントに加工されます。

各種利用法

ハーブティー

サプリメントとして利用されることが多いですが、ハーブティーとしても活用でき、ウィスキーやブランデーなどの芳醇な香りがします。

健康

男女問わず生殖器に働きかけ、男性の場合はBPHによる排尿困難に有効なほか、生殖器を洗浄し、滋養を与えて性欲を増進したり、前立腺機能の低下を予防します。

膀胱炎や頻尿にも有効とされるほか、額が広くなる、男性型脱毛症にも効果を発揮するのです。

女性にも有効で、生理を規則的にしたり、生殖機能の強壮、性欲を促すという効果も期待できます。

使用上の注意

  • 妊娠中、授乳中、子供の使用は避けましょう。
  • 治療は医師の監修のもと行い、自己治療は控えましょう。
  • 経口避妊薬、ホルモン療法、抗血液凝固剤、抗血小板薬との併用は禁忌です。

歴史

薬効が発見されたのは、19世紀から20世紀の始めの出来事で、アメリカが発見しました。その後フランス、イギリス、ドイツなどの臨床実験で老齢の前立腺肥大症(BPH)に有効だと判明しました。

Cichorium intybus

読み方:チコリウム・インティブス
高さ1m~1.5mまで成長する多年草で、茎の上部と下部で形が異なります。フランス語ではアンディーブと呼ばれていますが、日本では軟白栽培を意味するチコンが変化したチコリーと呼ばれます。

花は6月~10月に咲き、直径3cmの小さな花を咲かせ、朝に開いて昼には閉じるという面白い特徴があります。この特性を生かして花時計として植えられることもありますが、開花時間は地域や天候によって異なります。

チコリーの花
各種利用法

料理

サラダとして食べるのが一般的ですが、ゆででムニエルの付け合せやバター炒めなどもオススメです。花はエディブルフラワーにできます。

ハーブティー

根を焙煎することでコーヒーに似た飲料になり、香ばしい香りがします。

健康

消毒、利尿作用があり、尿酸や老廃物を排出する効果があるとされています。また、肝臓を刺激して脾臓や胆嚢、腎臓を浄化する働きがあります。

駆風作用もあるので、腸内にガスが溜まっている時に飲むと良いでしょう。

歴史

ドイツの古い伝承では、チコリの花は恋人の船を待つ少女が姿を変えたものだとされ、青い花は少女の涙と言われる、儚く悲しい言い伝えです。

一方ルーマニアでの言い伝えでは、太陽神と身分違いの求愛を拒んだ美女が、太陽神の怒りを受けて花にされたという伝説もあります。

中世の時代ではこの植物に魔力があるとされ、錠前にかざすとカギが自然に開き、葉の汁を塗ると人を思いのままに操れるとされ、魔法使いが使う妖術の万能薬とされています。

Curcuma longa

読み方:クルクム・ロンガ
和名を秋ウコンといい、葉の長さは約40cmほどで、長楕円形で葉脈がはっきりしています。ハーブとして利用するのは根茎です。根茎の中は濃い黄色で、カレー粉の原料や食品の着色料として使われます。

ターメリックの仲間は最も価値のあるハーブの一つで、原産地では神聖な植物とされています。

成分は大きく異なり、根茎の断面の色や花で見分けることができます。

アキウコン
ハルウコン
ガジュツ
各種利用法

料理

ゆでて皮を剥き、乾燥させてパウダー状にしたものを使用します。カレー粉の原料で、インド料理には欠かせません。肉料理から魚料理、ピクルス、マスタードなどの着色料に使われます。また、ターメリックは水には溶けにくいですが、油には溶けやすいので、油と一緒に使いましょう。

薬用

黄色の色素のクルクミンは、肝臓の働きを強化する働きがあり、お酒をよく飲む人や肝臓の調子が気になる人は、日頃からウコンでティーを飲むとで肝機能を強化することができ、二日酔いなどの症状を緩和することが可能です。。

また、消化促進作用や腸内環境を整える働きといった胃や胆嚢を健康に保つ働きがあります。さらに多くの女性の悩みである貧血や冷え、のぼせ、不定愁訴といった症状に有効です。

栽培

肥沃で湿気の多い土と最低7℃以上の気温が必要ですが、寒冷な気候でもポットで栽培することができます。

春に根茎を横に伏せ、用土を被せる。夏の乾燥を防ぐために敷き藁や腐葉土でマルチングをするのも有効です。

秋に葉が黄色くなって地上部が枯れたら、根茎を掘り上げましょう。一旦育てば根を切り分けて株分けすることも可能です。

その他の品種群

ハルウコン

特徴

苦味が強く、食用には不向きですが、健康食品として利用されます。高さは約1mまで成長し、根茎の切断面は薄い黄色なのが特徴です。

葉の裏はビロード状の毛が生え、花は5~6月に咲きます。

薬用

免疫機能を高め、生活習慣病の改善に有効です。また、血液の循環を良くし、動脈硬化を防ぐ効果も期待できます。

ガジュツ

特徴

高さは50cm~100cmまで成長し、ターメリックに似た葉ですが、中央の葉脈が赤紫色を帯び、根茎の断面はクルクミンを含まないので、薄い青色なのが特徴です。

薬用

胃潰瘍に使われるほか、胃腸薬の原料として使われ、特にピロリ菌の治療薬として使われます。

歴史

インドや東南アジアではポピュラーなスパイスで、料理や染料に用いられ、スリランカやタイの僧衣もターメリックで染色されています。さらにインドでは紀元前から栽培されていたという記録があり、生育が旺盛なことから、生命力を象徴する植物として、ヒンドゥー教の儀式に使われます。

インドネシアではターメリックライスが祝い事に用いられ、儀式や魔除けとしての側面もあり、体を染める習慣があります。

日本には平安時代にウコンの名で密教「五香」の1つとして利用されていました。

密教で使われる5種類のお香のことで、白檀、ヒメウイキョウ、竜脳樹、クローブ、ウコンの5つの総称です。

クローブの記事は以下のリンクに貼っておきます。

https://www.herbainformationstore.com/2020/03/18/clove/

16世紀ごろには琉球で栽培が始まり、江戸時代中期には一般に流布し、貝原益軒の「大和本草」にもその名が記されています。また、ウコンで染めた風呂敷をウコン染めといい、乳幼児の肌着を染めて虫除けとしたり、骨董品や大切な衣類を包むのにも利用されていました。

19世紀に入ると植民地政策によりイギリスとインドが結びつき、そこから世界に広まりました。

ターメリックは別名「ブルボン・サフラン」という呼び名があり、かつてフランスのレユニオン島で栽培され、フランス革命前の島の名前がブルボン島だったことに由来します。

あとがき
スリッパリーエルムは粉末で利用されることが多く、水に溶かして利用し子供の離乳食にも使われることがあるようです。

ソーパルメットは中高年男性の希望になりうるハーブで、現在でもサプリメントとして使われています。

チコリーは日本だと余り食べられていませんが、イタリアやフランスなどでは料理に頻繁に使われ、アンディーブと呼ばれています。因みにトレビスと呼ばれるキャベツに似た野菜はチコリの仲間です。

ウコンは言わずもがな肝臓に対して効果を期待でき、お酒を飲むような人のお供として優秀なハーブです。

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今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。拙い記事ではありますがこれからも書き続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

参考文献リスト

・ハーブのすべてが分かる辞典 ナツメ社 ジャパンハーブソサエティー
・ハーブの歴史百科 原書房 キャロライン・ホームズ
・ハーブの歴史 原書房 ゲイリー・アレン
・ハーバリストのための薬用科学 フレグランス・ジャーナル社 アンドリュー・ペンゲリー
・ハーブティー辞典 池田書店 佐々木薫
・ハーブ大全 小学館 リチャードメイビー
・ハーブ大百科 デニ・バウン 誠文堂新光社
・エッセンシャルオイルデクレファレンス 第6版
・エドワード・バッチ著作集 BABジャパン エドワード・バッチ

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