過去記事のまとめ

ハーブ解説過去記事まとめ Part68

はじめのご挨拶

皆さんこんにちは。

今回紹介するのは中世の時代に活躍したハーバリスト、ニコラス・カルペパーが記録に残したハーブのケンタウリウムとゴムの木と一緒に栽培され、地味にアルカロイドの供給源となっているケパエリスというハーブの2種類についてご紹介。

Centaurium

約40種が温帯地域に分布しており、ヨーロッパや南西アジアの砂丘や草地が原産で、いくつか北半球に帰化している、変異性に富んだ小さな多年草です。

この属は非常に苦く、ニコラス・カルペパー著「イギリスの治療者・ハーブ(1653)」の中では”いい薬だがあまりにも苦い”と言わしめるほどです。

この苦味の正体はグリコシドという化合物で、肝臓や胆嚢を刺激して胆汁の分泌を促進し、食欲や消化を促進するという働きがあります。

C.erytharea

読み方:ケンタウリウム・エリサレア

根本から長さ5cmの長円形の刃がロゼット状に生え、夏には枝分かれした镸茎に5弁ピンクの花が密生して咲きます。

各種利用法

利用部位:全体

薬用

非常に苦く、辛味のあるハーブで、消化器系の強壮、解熱作用があります。主な使われ方として、消化不良、胆嚢機能不全、肝炎、黄疸、回復期の食欲不振、発熱性の疾患に内服されます。また、この苦味成分を活かすには、食後30分前に摂取するのが効果的です。

妊娠中の使用は禁忌です。

栽培

耐寒性のある栽培品種です。日当たりの良い中性からアルカリ性の土壌を好みます。収穫は夏に花が咲いたら収穫し、乾燥させてから成分抽出液や成分浸出液に加工しましょう。

Cephaelis

学名をケパエリス。トコン属と呼ばれるこの非耐寒性の植物群は180種存在し、大部分は常緑の灌木や低木でアルカロイドを含んでいることで有名です。

そのためシンガポールやマレーシアではゴムの木の下で大規模栽培されています。

なぜゴムの木の下かという理由は、このハーブが熱帯雨林の下層木。簡単に言うならば、地面との距離がそこまで高くないため、ゴムの木の生息域と被らないからだとされています。

C.ipecacuanha

読み方:ケパエリス・イペカクアンハ

高さと大きさ共に30~50cm程の細い常緑灌木で、匍匐性の根茎と艶のある先の尖った卵型の葉をつけます。雨季にはトランペット型の白い花を咲かせ、その後2つの種子が入った青紫色の実を結ぶのです。

各種利用法

利用部位:根

薬用

強烈な刺激作用を持つハーブです。主に胃腸の刺激、解熱、アメーバの赤痢胞子形態防止作用があり、咳や百日咳、アメーバ赤痢に内服されます。また、小児が毒物を誤飲してしまったときの瀉下剤の材料としても利用されることがあり、この方法は胃洗浄よりも負担が軽いようです。さらに、他の使われ方として、吐き気に対するホメオパシーのレメディに使われることがあります。

過剰摂取は激しい嘔吐と下痢を引き起こすため、専門の資格を持つ人のみが扱いましょう。

栽培

非耐寒性の栽培品種です。日向の水はけの良い腐植土が豊富な土を好み、十分な湿度と温度が必要です。最低気温は15~18度を維持できる環境が望ましいでしょう。繁殖は春遅くの21~24℃頃に砂質の培養土を用意してそこに挿し木をするか、収穫時に株分けをするのも方法の一つです。収穫は花が咲いたら根を掘り上げて薬品製造業で使用します。

歴史

植民地時代、一人の修行僧によってポルトガルにもたらされる何世紀も前からブラジルの原住民たちは薬として利用していました。

それから年月が経ち、とあるパリの医者が赤痢に効果があることを確かめ、1688年にその医者が制作した特許製剤を1000ルイドール(現在の値段で1億円程)で売り渡しました。現在では東洋で栽培され、多くの咳止め特許製剤の材料となっています。

あとがき

今回の記事はいかがだったでしょうか?

どちらも苦味のあるハーブで実際に口にしたらどれくらい苦いのかが気になるところではありますが、舐めたらしばらく体調不良になりそうなのでやっぱり舐めたくはないですね。

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