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ハーブ解説 Part273

ヤナギタンポポとは?

ようこそ。スキマ時間で学べるハーブ専門ブログハーブの情報屋へ。

今回取り上げるのはヤナギタンポポというハーブ。一見するとそこら辺に生えている雑草に見えますよね?

ところがどっこい、なんとある感染症に対して有効に働きかけるのです。

その症状とは・・・

ヤナギタンポポの生態

250種~260種存在する属でヨーロッパやアジア北西部、北西アフリカ、北米に分布。

ロゼット状で毛に覆われている多年草。長さ7cmほどの葉は下の部分がフェルト状。

直径3cmほどのレモンイエロー色の花を咲かせ、タンポポに似ています。

ヨーロッパの乾燥地帯を原産とし、多くの場合は受精しなくても種子ができるという特徴があります。

残念なことに雑草扱いされてしまうことが多いですが、ロックガーデンでは栽培される品種も存在している。

学名の由来

タンポポに似た品種のhierakion(ヒエラキオン)に由来しています。

hierakion

続いてヤナギタンポポの利用法について解説をしていきます。

ヤナギタンポポ利用法

利用部位:全体

ヤナギタンポポの
意外な薬効

苦味のある抗細菌性のハーブで以下の作用があります。
・利尿
・去痰
・鎮痙
・消炎
・唾液分泌促進
効能は喘息や気管支炎、カタル、百日咳など出血を伴う気管支の感染症に効果的。

腎臓の炎症や腎臓の結石に有効で、下痢やブルセラ症に内服できます。

外用薬では傷、骨折、ヘルニア、鼻血などにも有効です。

ブルセラ症

感染力の高い菌が原因で起こる感染症で主に感染した牛の乳製品を食べたときに発症。

他にも流産した家畜の排泄物や流産してしまった家畜に直接触れるなども原因に。

ヤナギタンポポとの
組み合わせ

百日咳に

ホアハウンド

Marrbium vugare

マレイン

Verbas-cum thapsus

 

コルツフット

Tussilago farfara

 

喘息には

モウセンゴケ

Drosera virginiha

ガムプラント

Grindelia

トウダイグサ

Euphorbia

ヤナギタンポポの
栽培と収穫

栽培のポイントは以下の通り。
・栽培品種で寒さに強い
・乾燥した水はけの良い土地を好む
・秋か春に種を蒔くか株分けをする

収穫は夏に全体を刈り取り、生か乾燥させたものを以下のように加工することが出来ます。
・成分抽出液
・シロップ
・チンキ

調剤薬は毎年新しいものと入れ替えましょう

ヤナギタンポポの
ヒストリー

英国のハーバリスト、ニコラス・カルペパーはこの植物の記録を残しています。

”冷却性、そして幾分乾燥、秘結性のハーブで広範囲の病気に有効。”
『英国の医師増補版(1635)』

あとがき

今回の記事はいかがだったでしょうか?

最初の答えはブルセラ症という感染症でした。

気管支系疾患の病気や感染症に利用可能なハーブということを覚えて下されば幸いです。

それでは今回の記事はここまで。

また次回の記事でお会いしましょう。

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Kemu
毎日ハーブのあれこれについて更新しています。

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