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ハーブ解説 Part63

今回はフェンネルと見た目がそっくりな、ディルについて解説します。

特徴

高さ40~80cmまで成長する一年草で、茎はよく枝分かれし、青みを帯びた緑色の葉が特徴です。葉の形は糸のような細い葉が羽のように互い違いに生える羽状複葉と呼ばれる形を取ります。初夏に茎の先端から黄色い小さな花が寄り集まった、複散形花序という形態で花を咲かせます。

果実は扁平な楕円形をし、「ディルシード」と呼ばれ、乾燥させた葉と茎は「ディルウィード」といいます。香りの強さは前者のほうが強力です。

ミーティングシード

ディルシードの別名で、北米に渡った最初の入植者達は、牧師の説教の間、子供にディルシードを噛ませたことに由来しています。

学名:anethum glaveolens

読み方:アネトゥム・グラウェオレンス
anethumはギリシャ古名Anethonに由来し、恐らく刺激性のある種子の特徴からaithein「灼ける」が語源と言う説があります。glaveolens強臭のあるという語意で、合わせると灼ける強い匂いのある植物という意味になります。

各種利用法

料理

茎葉は優しい香りでどんな料理とも合いますが、特に魚料理との相性が良く、サーモンとは格段に合います。ヨーロッパの伝統料理「グラヴラックス」という料理もあり、冷凍保存が効く保存食です。

グラヴラックス

スープ、マリネ、ドレッシング、サワークリームなど、ソース類と合わせやすく、肉の風味付けのほか、ディルシードはお菓子に風味を添えてくれます。さらに、じゃがいもや卵料理とも親和性が良く、刻んだディルとマヨネーズを合わせてポテトサラダにしたりするのもオススメです。

特にたまごサンドにディルを合わせるのは簡単でおすすめなので是非お試しください。

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健康

種子を噛むと口臭を防ぐとされているほか、神経を落ち着かせる作用があり、ディルシードを詰めた枕や、ホットミルクに合わせて安眠したい時に有効です。

栽培

よく耕された保湿力の高い土壌を好み、ある程度の日陰にも耐えることができます。種を蒔く時は晩春で、種子を採りたい場合、夏に刈り取って花の先を紙袋などで縛り、逆さまにしておけば種子が袋に落っこちます。

ディルとフェンネルは交雑しやすく、互いに不利益を及ぼしてしまうので混植してはダメです。特に種が取りたい場合は注意しましょう。

歴史

このハーブも歴史は古く、紀元前4000年代にシュメール人達がメソポタミア南部に侵入し、そこでディルを栽培し、その後バビロニア、パレスチナ、古代ギリシャやローマに広がったと言われています。

古代エジプト時代にも登場し、紀元前1550年頃に書かれた当時の医学書「エーベルス・パピルス」には頭痛を和らげることが記録に残っています。

古代ローマの博物学者プリニウスは、シャクトリムシの除去にディルの入った水をまくことを勧めたとされています。また、この時代では惚れ薬の役割を果たすと信じられ、恋する若者はディルの種子を相手のポケットに入れ、自分を愛するよう願ったり、魔法使いの呪文を解くのにディルを使ったなどの説話が存在します。

中世ヨーロッパでは夜泣きする子供にディルの種子を煎じて飲ませたり、茎をすり潰して胸に塗るという民間療法もありました。

日本に渡来したのは江戸時代の初期とされ、当時はイノンドと呼ばれていました。しかし、料理に使われることはなく、薬草としての利用が主でした。

ディルの由来

アングロサクソン語で「なだめる」を意味するdillanに由来しているとされており、消化器系の不調を緩和したり、腹部の膨張感を軽減するという意味も含まれています。

あとがき

今回はディルについて解説しました。

日本での知名度は低くても、様々な料理に使える万能ハーブの筆頭で、常備していれば役立つこと請け合いです。この記事を読んでくださった方は、是非いつもの料理にハーブを加え、日々の食事をワンランク上のものにしてみてはいかがですか?

少しでも多くの人がハーブの可能性と魅力に気が付き、日常生活に役立てることが出来るようこれからも尽力していきます。

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今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。拙い記事ではありますがこれからも書き続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

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