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ハーブ解説 Part227

今回は、過去に解説したカルダモンについて新たな情報を加えたリメイク記事となりますが、加えた情報が多いのでほぼ別物となってしまいましたが気にしないで頂きたい。

Ellettaria cardamom

読み方:エレッタリア・カルダモン

茎に長さ60cm程の皮針形の葉を付ける根茎性の多年草でショウガ科の植物です。ピンクから紫色の筋が入った唇弁のある白い花を穂状花序に咲かせます。淡い緑色ないし淡い黄色の3室に分かれたさく果は香りの良い種子が入っています。

この品種を含む4種ほどがインド、スリランカ、スマトラ、マレーシアに分布し、それぞれの変種は似たような実を結びますが形と香りが異なります。本物のカルダモンの種子はユーカリに似た香りがし、代替品種は強い樟脳に似た香りがするのが特徴です。

インドのカルダモンは香料として利用され、古代から隊商の道を通って東洋からヨーロッパに輸出されていました。このことから最も珍重されたスパイスだということが伺えますね。温帯地域でも保護された状態で栽培は可能ですが、滅多に開花したり実を結んだりすることはないようです。

属名は南西インドの植物につけた名前、「Eletta-ari(エラッタリ)」に因んで命名されました。

各種利用法

利用部位:種子、オイル

料理

種子はパン菓子(特に北ヨーロッパ)、コーヒー、カレー、ピクルス、牛乳製のデザート、果物の砂糖煮、ムルドワインの香味料になります。また肉の臭みを消すときにも最適で、ハンバーグやミートローフといった挽き肉料理に使用できます。

ハーブティー

スパイシーな香りで、生姜に似た独特な強い清涼感があります。ほのかに苦味もあり、紅茶とミルクを加えた「マサラティー」や「カルダモンコーヒー(中東)」もオススメです。

唾液の分泌や胃液の分泌を促す働きがあり、食欲が無いときに飲むのも良いです。さらに消化の促進や口臭を消す作用もあるので、食後に一息入れてリラックスしたいなと言う方にもオススメします。

薬用

ツンとする加温、芳香性のハーブで刺激と強壮作用に加えて、肺と腎臓に効果があり、鎮痙作用、去痰作用などの効果があります。対応する症状は吐き気、嘔吐、痰の多い肺疾患、鼓腸、疝痛、過敏性腸症候群、呼吸器系の粘膜過多、慢性の気管支炎、喘息に内服できるほか、インドでは尿排泄の痛みに使用されるようです。

アーユルヴェーダでは気管支炎、喘息、消化機能不全に利用されます。現地のインドでは紀元前4〜5世紀から泌尿器系疾患の治療や脂肪を取り除く生薬として利用されていました。またハーバリストはカルダモンを苦味のある治療薬と共に混合し、緩下剤投与による腹痛を抑えるのに用います。

主要な成分

・α-テルピネル酢酸
・1,8-シネオール
・リナロール
・酢酸リナリル

ブレンドの一例
アシュワガンダやローズなどと一緒に性欲減退にも活用されます。

エネルギーとしての働き

暖かく濃厚な香りを伴って喉元、肺、消化器系へとダイナミックな働きでしっかりとした力強い波動が体の組織と精神に伝わっていきます。お腹のそこから温まり緊張が溶けていくとともに、思考が冴えていく感覚が生まれます。自分自身が無理なく行えることや、やってみたいことに対して行動を移したくなる、希望と自身をもたらせてくれるようです。

英国流メディカルハーブ P81より抜粋

栽培

栽培品種で非耐寒性です。半日陰の水はけの良い肥沃で湿った土壌を好みます。最低気温は18℃を維持し、繁殖は秋に種をまくか春及び夏に株分けで増やすことが可能です。収穫は乾期に集め、ホールの状態で乾燥させます。種子を取り出してオイルを抽出するか、成分抽出液、粉末、チンキに加工することが可能です。

歴史

カルダモンはAD720年代に中国で薬用植物として名前が挙げられました。大きな白い実は肺に効くとされ、緑色の実は腎臓の強壮薬と考えられていたようです。

古代エジプトでは神殿での祈祷用に香料が使われ、材料の中にカルダモンが入っていました。さらに最も古い既知の医療記録とされるエーデルスパピルスにも登場し、このリストには877の処方とレシピが記載されていました。

紀元前8世紀末、チグリス川とユーフラテス川に挟まれたメソポタミア(現在のイラク)のバラダン2世の宮殿に植えられ、香料として利用されてきました。その後中世以来、「楽園の植物」と言われ、千年間もの間インドのヒーラーによって医学的に使用されていきました。

バラダン2世

正式名はメロダク=バラダン2世。メソポタミアの南群バビロニアのバビロン王朝第10王朝を治めていた人物です。

当時支配していたアッシリアの王が死んだときに乗じて反乱を起こしてバビロンの玉座につきました。その後アッシリアと戦争を続けていましたが敗北し、バビロンを追われることになりました。

あとがき

今回はカルダモンについて解説をしました。

別名「スパイスの女王」と言われており、古代の人々がこよなく愛したこの植物は、今も昔もいい香りのところに人が集まるんだなということが分かりました。

料理では臭み消し、紅茶やコーヒーとの相性も良いため、いつも飲んでいるのに飽きてきたなと思った方はカルダモンを使って香りを加えて飲んでみてはいかがでしょうか?

精油もスパイシーでキレのある香りで、エキゾチックな香りや柑橘系のフレッシュな香りとの相性が良いので、オススメです。

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今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。拙い記事ではありますがこれからも書き続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

参考文献リスト

・ハーブのすべてが分かる辞典 ナツメ社 ジャパンハーブソサエティー
・ハーブの歴史百科 原書房 キャロライン・ホームズ
・ハーブの歴史 原書房 ゲイリー・アレン
・ハーバリストのための薬用科学 フレグランス・ジャーナル社 アンドリュー・ペンゲリー
・ハーブティー辞典 池田書店 佐々木薫
・ハーブ大全 小学館 リチャードメイビー
・ハーブ大百科 デニ・バウン 誠文堂新光社
・エッセンシャルオイルデクレファレンス 第6版
・エドワード・バッチ著作集 BABジャパン エドワード・バッチ

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