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ハーブ解説 Part17 コモンマロウ

今回紹介するのは、赤紫色の花から青いお茶ができるコモンマロウです。

特徴

1~2メートルになる大型のハーブで、寒さに強いハーブです。葉は6~8センチの掌状で、初夏~夏にピンク色の花を付けるのが特徴です。現在世界には約1000種の変種があるとされています。

主な作用と成分

粘液質

この成分は、その名前のとおり粘性がある物質で、主に粘膜を保護する作用のほか、炎症を抑えるなどの効果が期待できます。

学名:Malva sylvestiris 

読み方:マロウ・シルベスティリス

Malva

古典ラテン語のmalache「柔らかくする」という意味で、この植物の持つ粘液に緩和剤としての効果があることからきています。

sylvestiris

「森林性の」「野生の」という意味です。

各種利用法

料理

  • 若葉は生で食べられるほか、サラダや肉の付け合せなど、様々な用途があります。
  • 花はエディブルフラワーとしても、利用可能です。

ハーブティー

花のティーは鮮やかな青い色で、レモン汁などの酸性の液体を入れるとピンク色になります。この現象から、「夜明けのティザーヌ」と呼ばれています。

薬用

  • 花の浸剤や煎剤は、湿布剤として利用でき、炎症を伴う症状に効果があるとされています。
  • 根は粘液質があり、様々な感染症を防ぎ、粉末状にしたものは口腔消毒液としても利用できます。

歴史

古代ギリシア、ローマ時代では食用、薬用として利用されていました。中世に入ると、その薬効から重要な植物として栽培されていました。

日本には、江戸時代中期頃に渡来したとされ、江戸時代の植物図鑑「草木図説」に記載されています。

まとめ

鮮やかな赤い花を咲かせますが、ティーにすると青くなり、根には粘液質が多いため、様々な感染症の予防に使えます。

あとがき

変種の中にはマシュマロの語源になった「マシュマロウ」やムスクの香りのする「ムスクマロウ」など、様々な変種がありますので、ゆくゆくはこれらも解説していきたいと思います。

今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。これからも拙い記事ではありますが続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

著:白鴉マキト

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Kemu
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