今回はパエリタリアと呼ばれる美しいシルエットを作る植物について。
目次
Parietaria
概要
一年草と多年草、約20種類が温帯を中心に分布。
ここで取り上げるP.judaicaという品種は、ヨーロッパ西部からアフリカ北部まで広く生息している。
古い屋根や壁、土手などの人工物に寄り添って生育するため、美しい佇まいを見せる。
かつてはP.officinalisという名前で、広く薬用に利用されていた。現在でも慢性泌尿器疾患の治療薬として注目される。
Parietaria judaica
柔らかい毛に覆われ、赤緑色の茎は横に広がる。葉の形は卵型から披針形で7cm程度。夏に目立たない緑色の花が房状に咲く。
高さと大きさともに40cmほど。
各種利用法
利用部位:全体
薬用
アクのある冷却性のハーブで慰撫、利尿、抗炎症作用がある。
◇内服
・浮腫
・膀胱炎
・尿路結石
・人機能不全
鎮痛、消炎にはハマニンニクと合わせて使用することが多いほか、感染除去にはスープセロリと合わせて利用される。
栽培&収穫
日向、半日陰の水はけが良いアルカリ性な土壌を好む。繁殖は春に種をまけばOK。オーストラリアでは雑草扱い。
花が咲いたら全体を刈り取り、生で使用するか乾燥させたものを成分抽出液、チンキに。煎じ薬を冷凍するか、植物全体をミキサーにかけてもよい。
まとめ
伝統的に浮腫や尿路結石などの症状に使われる植物。ですが時代とともに使われ方を忘れられた植物でもあるのです。