Part441~Part453

ハーブ解説 Part441 ハマビシ

ハマビシ 概要

熱帯や亜熱帯を原産とする多年草。特に地中海沿岸からアジア中央部と東部に分布している。

ここで取り上げるのは南ヨーロッパと北アフリカ、アジアで見られるP.halmalaという品種。適応能力の高い植物で、寒さと乾燥に強いのが特徴。

酔っぱらえる飲料としてアジアでは珍重され、古代ペルシャやインドではソーマ酒の原料となっている。

アラブでは初期のイスラム薬学書に記載があり、薬用として用いられていた。

幻覚誘発性のアルカロイドを含み、民間薬としても古くから用いられている。

ソーマって?

簡単に言うと古代インドの神酒のこと。

特にインドの神インドラはとりわけ好み、これをたくさん飲んで悪魔を退治したとも。

Peganum harmala

細かい枝が分岐する葉がよく茂る多年草で、直径2.5cm程度の緑がかった白く筋の通った花を結ぶ。

沢山の黒い種子の入った乾燥したさく果ができる。

各種利用法

利用部位:実、種子、オイル

薬用

苦く、スパイシーな利尿性ハーブで、子宮、消化管を刺激し、催淫効果があると言われる。

効能 内服
消化機能不全
尿生殖器疾患
癇癪
月経困難症
精神神経系疾患

外用では内痔核及び毛髪が抜け落ちた頭に有効とされる。

過剰摂取は幻覚と嘔吐を引き起こす。

栽培と収穫

日向の水はけが良い、痩せて乾燥した土地を好み、繁殖期は春の終わりに種を蒔くか、株分けをする。

オーストラリアでは雑草とみなされ、法規制の対象となっている。

実と種子は熟したら集める。種子は乾燥させたものを成分抽出液、軟膏に加工する。

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