Part441~Part453

ハーブ解説 Part442 ガラナ

ガラナ
概要

ブラジルやウルグアイなどの中南米を原産とする、匍匐性灌木の仲間。

中央アマゾン流域の部族にとって欠かせない植物で、初めて記録されたのは1669年で、イエズス会士が発見した。

18世紀までは媚薬や下痢の薬と珍重され、ブラジルで広く活用された。

商業目的で栽培されるようになったのは1970年代。この頃には栽培方法が確立され、換金植物として重要視されている。

次にここで取り上げる品種、Paullinia cupanaの利用法について。

Paullinia cupana

英語名:guarana

その他の読み方
Brazillian cocoa
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利用部位:種子

苦味のある収斂性のハーブで、強い興奮作用がある。

ブラジルアマゾンの先住民族、グアラニ族が茶やコーヒなどの興奮性飲料として利用している。

大きな特徴して、この植物の主成分であるグアラニンはカフェインに似ているが習慣性がなく、代謝にも時間がかかるため持続性の興奮作用が得られる。

この効能に着目して

・カプセル
・菓子
・フルーツジュース
・強壮剤 etc…

などの形で売り出している。

余談だがごく近縁種のP.yocoという品種の茎から、コロンビア、エクアドル、ペルー北部の原住民が似たような興奮飲料を作っている。

続いてガラナの利用法について掘り下げていきます。

ガラナ 利用法

利用部位:種子

料理

炒ったものを潰してペースト状にし、圧縮して乾燥させたものを、パスタ・グァラナという。これを水の中で摺り下ろして、お茶のように飲むとができる。

薬用

疲労を回復や集中力を高める、精神を高揚させるなどの効果が期待できるため内服される。

注意点としては眠れなくなるということが挙げられるほか、冠動脈疾患、高血圧症の人には使用が奨められない。

実用

薬用でも挙げたように疲労回復や、集中力を高める効果が期待できるため、
・強壮剤
・ダイエット食品
・チューインガム
・運動選手の栄養補助食
などに添加される。

種子を発酵させてアルコール飲料を作る地域もある。

カフェインに似た成分を含んでいるためか、
・リキュール
・菓子の香味料
・カフェイン飲料
・ソフトドリンク
につかわれることも。

因みにガラナのペーストに甘みをつけたものは、“ブラジリアンチョコレート”として知られる。

次に栽培方法と収穫の仕方について。

ガラナ
栽培と収穫

栽培

中南米を原産としているため、寒さに弱い。半分日陰の湿った土壌を好み、生育温度は最低18℃。繁殖は成長期の終わりに挿し木で増やすことが可能。

まとめ

中南米原産の植物で、カフェインに似た成分を含んでいる。そのためダイエット食品や強壮剤に使われる。

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