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ハーブ解説 Part30 ラベンダー1

今回は、ラベンダーについて解説します。

特徴

なんといってもその華やかな香りで、リラックス効果が期待できることが大きな特徴です。

高さ20~100cmになる低木で、紫色の花を6~7月に咲かせます。

歴史

古代エジプト

神聖な花とされ、生と死を象徴するハーブでもあったため、ミイラづくりに利用されたほか、壺と一緒に埋葬されていました。

古代ギリシャ・ローマ時代

・1世紀頃、プリニウスの「博物誌」やディオスコリデスの「薬物誌」の中でも取り上げられ、その葉を煎じた液は胸部の痛みを緩和したり、解毒剤としても利用されることが記録に残っています。

・ローマ軍の遠征によりヨーロッパへと伝えられ、衣料品、化粧品、香料として利用されました。その後、貴族の館や修道院の庭で薬草園が盛んにつくられました。

・この時代から既にラベンダー酒や入浴剤、芳香剤やトコジラミ除けなど、様々な使われ方をしていました。

日本

・日本に渡来したのは19世紀の初期で、当時は、「ヒロハラワンデル」と呼ばれていました。

・本格的な栽培が始まったのは1937年で、曽田政治がマルセイユの香料会社からラベンダーの種子を5キロ入手したことから始まりました。その後、北海道で開発された品種「ようてい」や花穂が伸びる「遅咲き4号」などが開発されました。

偉人とハーブのエピソード フランスの皇帝ナポレオン

最初の妻ジョセフィーヌに会う前に、コーヒーとホットチョコレート、ラベンダーシュガーで甘みを付けたカクテルを飲んだという料理の記録が残っています。

ヨーロッパでは長い間、良い香りは病気を遠ざけ、悪い香りは病気を広めるという考えがありました。

主な成分と作用

酢酸リナリル

ラベンダーの香り成分で、クラリーセージやベルガモットにも含まれる成分で、鎮静、鎮痛作用のほか、防腐や殺菌作用などもあります。

利用方法

料理

・専ら香料として使われることが多いですが、ジビエ料理の香り付けに利用されることがあります。

・花はハーブティーや製菓の材料、砂糖の香り付けにも使われます。

健康

・神経を安定させる効果があり、精神的なストレスから来る頭痛、ストレス、めまいなどを緩和する働きがあります。

・熱を伴う風邪やインフルエンザのときにお茶を飲めば、発汗を促して熱を下げ、毒素を体外に排出する効果が期待できます。

クラフト

・化粧品の材料になるほか、軟膏やオイルの基剤に使えます。

・ポプリやサシェ、室内の燻蒸剤、しおりなど、様々な用途があります。

まとめ

古くから愛されているハーブで、使い方は自由自在の凄いやつです。

あとがき

今回は、久々のハーブ解説でした。

ラベンダーはメジャーなので知らない人のほうが珍しいかもしれませんが、いざ解説するとなると、あまりの情報量に驚きました。太古の時代から、良い香りのものは世界共通のものなんだなと実感したハーブでもあります。

この記事を見てくださっている方も、お気に入りの香りを日常生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか?

次回はラベンダーの品種群を解説していく予定です。

今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。これからも拙い記事ではありますが続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

それでは今回の記事はここまで。また次回の記事でお会いしましょう。

著:白鴉マキト

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Kemu
毎日ハーブのあれこれについて更新しています。

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