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ハーブ解説 Part141

今回解説するのはスモーキーでリラックス効果が期待できるフランキンセスです。

Boswelia

常緑木、低木合わせて25種類が熱帯アジアやアフリカの乾燥気味の山に自生しており、乳香と呼ばれるオレオ樹脂が自然に滲み出るのが特徴です。俗称では没薬、ミルラと呼ばれています。

B.sacra

読み方:ボスウェリア・サクラ

甘い香りのする樹脂を産出する高さ2~5m、幅1~3mの常緑樹です。樹皮は紙のように剥がれ、葉は房状の複葉となり、春には白い5弁花を付け、3~5角形の実を結びます。

この品種を含むB.Paplyfera(パピリフェラ)、B.frer-eana(フレア・エアナ)、B.serata(セラッタ)も利用されています。

Boswelia
各種利用法

利用部位:樹脂ゴム

実用

小じわ取りようのクリームに配合されていることがあります。

薬用

苦味と辛味を併せ持つ加温性のハーブです。循環器系の刺激、神経の鎮静、防腐、去痰、うっ血緩和作用があります。内服では気管支、泌尿器の感染症に利用し、外用ではカタルの吸入薬、膣感染症の洗浄薬に使用されます。また、伝統的な使われ方として、オーマンという国では出産時、産後の燻蒸消毒薬に利用されます。

伝統医療での使われ方

アーユルヴェーダ=回春剤とされ、アロマテラピーでは不安を和らげるとして重要です。

中国漢方=月経痛の内服薬、怪我、皮膚の発疹、歯茎・口内・喉の洗浄剤に利用されます。

栽培

野生種で非耐寒性の植物です。日向で水捌けの良い乾燥した環境を好みます。繁殖は春に挿し木で増やしましょう。

収穫

樹脂ゴムは通年採ることが可能です。品質は場所と環境に左右し、乾燥して熱い時期の月に取れたものが最高品質となります。

歴史

乳香属は古くから化粧品や薬用に利用されており、テリアカ、ペナシア(かつての万能薬の名前)の成分に欠かせませんでした。

古代ギリシャやローマ時代では長寿と記憶力に関連するとされたほか、邪悪な霊を追い払うお香としても焚かれていた。

初期中東文明では重要な交易品ではありましたが、日用、儀式用、薬用と日常生活の必需品という一面もありました。

ミルラと古代エジプト王妃

エジプトルクソール神殿にあるレリーフには古代エジプトの王妃ハトシェプストとミルラの植木鉢が描かれており、このミルラは美顔パック用として利用されていたようです。

 

神話に登場したミルラ

エデンの国を追われたアダムを慰めるために、神はラム酒と黄金、そしてミルラの3つを与えたという伝説があります。

Boswellia
まとめ

今回はミルラについて解説しました。

ミルラはリラックス作用のある香りで、ストレスに晒されて荒んだ現代社会の人のメンタルを癒し、穏やかな気持ちにさせてくれるので、自分自身のご褒美にアロマを焚いてみてはいかがでしょうか?

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

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Kemu
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