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ハーブ解説 Part298

今回は南フランス原産のハーブであるウォード、和名はタイセイについて解説していきます。

タイセイとは?

Isatis tinctoria

ヨーロッパ全土と中央アジアに分布するハーブで特に中央ヨーロッパや西アジアの白亜質土壌に見られ、染料や薬用植物として栽培されている。

中世の時代、南フランスで盛んに栽培されていた歴史があり陶磁器に染料を入れて売り歩いていたことからLand Cokaigneと表現された。

タイセイの生態

一年草、多年草、二年草の約30種が存在し、当ブログで取り上げる品種はIsatis tinctoria。

二年草、または単遠征の多年草で太い主根と枝分かれした茎、長さ4~10cm程度の葉を持ちます。

夏には花びら4枚の黄色い花が無数に咲き、ヴァイオリン型の黒い種子がぶら下がって実る。

タイセイの利用法

利用部位:葉、根

タイセイの薬効

苦味の強い冷却性のハーブ。主に解熱作用と消炎作用がある。

ウィルスを含む広範囲な病原菌の抑制と抗癌作用があると言われ、以下の症状に効果が期待できます。
・丹毒
・膿瘍
・喀血
・髄膜炎
・あせも
・嗜眠性脳炎
・おたふく風邪
には葉と根が使えます。

さらに色素は次の症状に使うことが可能です。
・丹毒
・喀血
・痙攣
・鵞口瘡
・小児の熱性けいれん

タイセイの歴史

ローマ皇帝ジュリアス・シーザー、プリニウスも外来民族であるブリトン人がウォードで体に模様を描いている様を書き残している。

1630年頃までは一般的な染料として使われていましたがインディゴに取って代わられました。

エリザベス女王もドン引き
この植物は発酵過程でひどい悪臭がすることから自身の宮殿から8キロ圏内での製造を禁止していました。

中国漢方でもこの植物の名前が登場し、意外にも1590年代と比較的新しめ。大量に処方されるが副作用がないためむしろ大量摂取を奨めている模様。

最近の研究では後最近効果が確かめられ、青大という漢方は別のハーブから調合されます。

モダンハーバルより抜粋

クリーブ婦人の書いた著書で”ウォードは大変強い収斂性があるため内服薬には向かず、脾臓部の湿布薬と潰瘍、炎症止血用に使用されてきただけである。”

タイセイの
栽培方法

栽培ポイント

・日当たりと水はけの良い、中性からアルカリ性の土壌を好む。
・繁殖は春に同じ場所、または温室に種を蒔く。
・こぼれ種で容易に増えるが同じ場所で育つのは二年まで。

収穫

・夏に葉を摘み取り、生か乾燥させた状態で煎じ薬にする。
・ふやかして抽出した青色の色素を乾燥させて粉末に。
・根は秋に掘り上げて乾燥させたものを煎じ薬に。

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Kemu
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