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ハーブ解説 Part385

今回は植物ではなく菌糸類。つまりきのこ類の仲間である麦角菌をハーブの視点で解説。

Craviceps puruprea

読み方:クラウィケプス・プルプレア

イネ科植物に寄生する菌類で35種類ほど。

世界的に有名で、淡いピンクのバチ型な子実体となり、夏に菌核段階になり、菌核は1cmになる暗紫色の紡錘形です。

麦角菌による中毒は昔から記録されており、この菌を摂取してしまうと幻覚や燃えるような感覚や痙攣を引き起こす。

血液の供給を制限して壊疽を引起してしまう「麦角中毒」という症状を引き起こします。

各種利用法

利用部位:子実体

薬用

不快な匂いのハーブです。子宮の刺激、血管収縮作用があり、中枢神経に働きかけます。

この子実体から成分のアルカロイドを単離抽出したものがエルゴメトリン(子宮収縮薬)、エルゴタミン(血管収縮剤)として利用される。

出産時(胎盤の娩出)、産後の出血にはエルゴメトリンを、片頭痛にはエルゴタミンをそれぞれ内服します。

エルゴットの科学的性質は麻薬のLSDで知られるリセルグ酸ジエチルアミドと似ているため、菌の取り扱う時は麻薬製造に利用されないよう厳重な監視が必要です。

栽培

栽培品種で耐寒性があります。草類特にライ麦に寄生する腐生菌です。繁殖は研究所で増やした胞子を穀物に撒いて増やします。

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@けむさん
今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

参考文献リスト

・ハーブのすべてが分かる辞典 ナツメ社 ジャパンハーブソサエティー
・ハーブの歴史百科 原書房 キャロライン・ホームズ
・ハーブの歴史 原書房 ゲイリー・アレン
・ハーバリストのための薬用科学 フレグランス・ジャーナル社 アンドリュー・ペンゲリー
・ハーブティー辞典 池田書店 佐々木薫
・ハーブ大全 小学館 リチャードメイビー
・ハーブ大百科 デニ・バウン 誠文堂新光社

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Kemu
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