香りの逸話と歴史

宗教儀礼における香り2

今回は旧約聖書に、どのような香りが登場するのかを掘り下げていきます。

旧約聖書に
出てくる香り

旧約聖書には、香料の調合や香を焚くための祭壇づくりなどが、多く登場する。

「貴方は香をたく祭壇をつくらねばならない。アカシア材でこれをつくり、長さ1キュビト※、幅1キュビトの四角にし、高さ2キュビトでこれにその一部として角を付けなければならない。(中略)アロンはその上で薫香を焚かなければならない。あろんはまた夕べに灯火を灯すときにも、これを焚かなければならない。これは手の前にあなた方が代々絶やすことなく捧ぐべき薫香である。」

「主はモーゼに仰せになった。

貴方は最も良い香料を取りなさい。すなわち没薬500シェケル※、香ばしい肉桂250シェケル桂枝500シェケルを取り、オリーブの油約1ヒン(約3.8L)を取りなさい。あなたはこれを聖なる注ぎ油、すなわち香油を作る技に従い、混ぜ合わせて匂い油を作らねばならない。」

※1シェケル=約11.4g

「貴方は香料。すなわち蘇合香(スチラックス)、シケレテ香(貝の一種)、楓子香(ガルバナム香)、純粋な入稿の香料を取りなさい。おのおの同じ分量でなければならない。あなたはこれをもって、香、すなわち香料を作る業に従って薫香を作り、塩を加え、純にして聖なるものとしなさい。また、その分を幾分か砕き(中略)同じ割合を持って、香を自分のために作ってはならない。」

前者の香料は、祭壇や儀式の道具に注がれ、後者は会見の幕屋にある、アカシの箱前に備えられた香料を指す。

これらの処方の香料を、人間が自分自身のために使うことを固く禁じているのに注目される。

例えば「これはあなた方の代々に渡る、私(主なる神)の注ぎ油であって、常に人のみに注いではならない」

「貴方が作る香の同じ割合をもって、それを自分のために作ってはならない」

とあり、あくまでも、神への捧げ物であると移転が重要視される。

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Kemu
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