今回は、可愛らしい花を付け、いい香りのするジャーマンカモミールについて解説していきます。
主な成分:カマズレン
テルペン類という化合物グループ内のセスキテルペン類に分類される成分で、主にエッセンシャルオイルオイル成分として存在しています。
カモミールの
生態
白く小さな花を咲かせ、学名の通りリンゴのような香りがします。
高さ60センチほどまで成長し、花床は空洞で、葉には香りがありません。黄色い花芯は円錐形に盛り上がり白い花弁は反り返っています。
カモミール
各種利用法
料理
パンやクッキーなどの焼き菓子に焼きこめば、華やかな香りをプラスできます。ハーブティーを冷まして、ゼリーやアイスなどの冷たいお菓子にも応用できます。
健康
抗炎症作用があり、そのため風邪の引きはじめなどに効果が期待できます。
ストレスや不安、不眠などにティーを飲むと気分を落ち着かせることができます。また、穏やかに作用するため、子供からお年寄りまでおすすめです。
カモミールの
歴史
このハーブも時代は古く、バビロニア時代にまで遡り、当時は負傷した兵士の為の傷薬として用いられていました。
欧州の古い文献では、センチュウ類の繁殖を抑え、土壌の力を上げるとされ、玉ねぎと混植された記録があります。
学名:Matricaria chamomilla
読み方:マトリカリア・カモミラ
matricaria
matrix「子宮」とmather「母」が合わさった単語です。
chamomilla
丈の低いりんごという意味です。
まとめ
りんごのような香りのする小さな花を咲かせるハーブで料理からちょっとした不調まで幅広く使える。
あとがき
今回はジャーマンカモミールについて紹介しました。
余談ですが、童話ピーターラビットにも主人公の母親が落ち着かせるためにカモミールティーを差し出すシーンもあることから、昔から、リラックスのハーブとして愛されていることが伺えますね。
みなさんも、イライラしてしまっている時に、カモミールティーを飲んで一息ついてみてはいかがでしょうか?
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参考文献
- ハーブのすべてが分かる辞典 ジャパンハーブソサエティー ナツメ社
- ハーブティー辞典 佐々木薫 池田書店
- ハーバリストのための薬用科学 アンドリュー・ペンゲリー フレグランス・ジャーナル社
- ハーブの歴史百科 キャロライン・ホームズ 原書房
- ハーブの歴史 ゲイリー・アレン 原書房
- ハーブと精油の基本事典 林真一郎 池田書店
- 英国流メディカルハーブ リエコ・大島・バークレー 説話社
著:白鴉マキト