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ハーブ解説 Part53

今回解説するのは、料理で使うことの多いジンジャー。いわゆるショウガです。

特徴

高さ60~90cmになる寒さに弱い植物で、私達が普段食べている部分は茎にあたります。葉っぱ付きのものを「葉生姜」、8月から9月に収穫したものは「新生姜」、貯蔵されて10月以降に出荷されるものは「古根」、「ひねしょうが」と呼ばれます。

有効成分

ショウガオール

ショウガ特有の成分で、昔からショウガを食べると体を温めてくれるというのはこの成分です。血管を拡張し、血行をよくするほか、殺菌、消毒作用に優れています。

各種利用法

料理

ジンジャーは世界各国の料理に使われ、フレッシュ、ドライ、パウダーの状態で使われます。

日本ではフレッシュの状態で使われることが多く、煮物から焼き物、刺し身のツマなどに使われます。さらにタンパク質を分解する酵素もあるため、料理の下準備にも大活躍です。また、和菓子や干菓子にも使われ、伊勢の生生姜、金沢や東北の生姜せんべいなどが有名です。

生姜せんべい
生姜糖

海外ではパウダーで使われ、クッキーに加えてジンジャークッキーにすると、砂糖の甘さを抑えたスイーツとなります。

健康

古くから風邪のひき始めに飲むと体を温めると言われています。さらに、フレッシュの状態では末梢血管への循環作用も優れ、痙攣性の生理痛や月経不順、生殖器官の活性化にも利用されます。

発汗や去痰作用に優れ、胃を温め消化を促す効果もあります。また、冷え性や関節炎にも有効です。

歴史

ジンジャーには国際的な歴史があり、ギリシア人とローマ人たちはアラブの商人から、中国には漢の時代の医学書に登場しています。インドや中国では太古の時代から、ヨーロッパでは古代ギリシアやローマ時代に薬として使われていて、ローマ帝国時代では大変貴重な商品だったため、税が課されていました。

ジンジャーの古い呼び名は「レース」といい、ジンジャーの根を意味する[ハンド]の古い呼び名です。また、ショウガ独特の風味を持つレーシー(racy)の語源でもあります。

日本には三世紀頃中国の呉から渡来したとされ、平城京跡地で多くの木簡にショウガの記述が残っているほか、「古事記」にも登場していることからそれよりも後に伝来したとされます。また、平安時代の説話集「今昔物語集」には僧侶が疫病退治の祈祷をする時に、供物としてショウガが使われました。

かつてはサンショウとショウガ、2つとも「ハジカミ」と呼ばれ、区別するためにショウガのことを「クレノハジカミ」と呼称していました。

偉人たちの足跡

古代ローマの医師、ディオスコリデスは自身の著書『薬物誌』で、体を温め、消化を助け、緩下作用、解毒作用もあり、白内障にも有効と記しています。

ヨーロッパのハーバリスト、ニコラス・カルペパーは消化を促進し、胃や眼に良く効き、関節痛や痛風の痛みを和らげ、体を暖める作用があるため、特に高齢者に有効であると記録に残しています。

ジンジャーは東インドから伝えられ、その後スペインに伝えられて広く栽培された後、アラゴンの提督、フランシスコ・デ・メンドーサによって西インド諸島のプランテーションに移植されました。

あとがき

今回はジンジャーを解説しました。

洋の東西を問わず、良いものは古くから伝えられ、形を変えて現代まで伝わっていることを知ることができたハーブでした。

今日まで書き続けることができたのは読んでくださっている人のおかげです。本当にありがとうございます。拙い記事ではありますがこれからも書き続けていこうと思うので、どうか応援して下さると大変嬉しく思います。

今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

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