今回も過去記事リメイクということで、カレンデュラ。俗称マリーゴールドについて改めて解説していきます。
目次
Calendula offichinaris
特徴
耐寒性の一年草で多年草や常緑の亜低木約20種類が地中海沿岸に分布しています。C.offichinalisことポットマリーゴールドと呼ばれる品種が観賞用、料理用、治療用として用いられます。
香りがよく花期が長い一年草で、葉は披針形です。夏と秋を通して7cmの黄色がかった舌状花を咲かせます。
日本では花壇や仏花として親しまれてきましたが、ヨーロッパでは花弁をエディブルフラワーに用いることが多いようです。
Calendura offichinaris(カレンデュラ オフィキナリス)と呼ばれ、Calendulaは「月の初め」という語意で、offichinalisは「薬の、薬用の」という意味で、合わせると月の初めに咲く薬効植物となります。また英名のマリーゴールドは、聖書に登場する聖母マリアに関連するとされています。
各種利用法
料理
花びらはサフランの代用としてスープやライスに加えることで色を付けることができ、浸出成分は乳製品やミルクデザート、ケーキの着色料に使うことができ、鮮やかさを演出するのに一役買ってくれます。
薬用
苦甘く、塩気のあるハーブで、肝臓・胆嚢・子宮刺激、消化器官の慰撫、心臓の強化、感染の浄化、皮膚の炎症の緩和、傷みただれた組織に対して有効に働きます。
内服では大腸炎、憩室炎、肝炎、亀頭の腫れ、月経困難症、骨盤内腹膜炎に利用し、外用では湿疹、口内カンジタ、結膜炎、ヘルペス、歯肉炎、水虫、その他皮膚疾患に使用します。また、ホメオパシー療法では破れた傷用のレメディとして利用します。
栽培
園芸用品種で、耐寒性があります。日向で水捌けの良い痩せた土地を好み、繁殖は春か秋に同じ場所にまきましょう。また、こぼれ種でも簡単に増えます。また、手入れは開花の促進及び増え過ぎ防止を兼ねて、枯れた花は適宜摘みましょう。
歴史
古代からインド、アラビア、ギリシア、ローマでは薬用として利用されたほか、布地や食品、化粧品といった生活に欠かせない物の染色にも活用されていました。
古代ギリシアの人々は、「家に幸運を運ぶ花」として婚礼の席に飾り、古代インド人は明るい黄金色の花には守護の力があると信じて崇拝の対象とし、寺院の祭壇や神殿に飾りました。
日本には江戸時代頃に渡来し、黄色の花が盃に似ていることから和名を「金盞花(キンセンカ)」と名付けました。
メディチ家の家紋とカレンデュラ
中性フランス国王の妃、マリー・ド・メディシスはこの花を好み、自身の紋章にしたと言われており、写真が当時の家紋です。
あとがき
今回はカレンデュラについて解説しました。
サフランもない、ターメリックもない。でもご飯に色を付けたい。そんなあなたにカレンデュラをおすすめします。
カレンデュラを扱う上で注意が必要なのが、園芸店で見かける「フレンチマリーゴールド」は品種が違いますが同じようにマリーゴールドとして扱われることが多いので、学名をしっかり確認してから使いましょう。
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今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。